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上からでも下から読んでも「よのなかばかなのよ」

by ゆさこをゐち

野菜工場の倒産


野菜生産ベンチャー「みらい」が破綻したそうで。

仕事柄「採算性を考えてみてもそんなの当たり前じゃねぇか?」と思うだけですねぇ。
生産単価に対し「減価償却費」「人件費」「水道光熱費」が見合うか否かを考えても。
普通の農家でも「ハウス野菜」ってのがありますが、償却費のレベルが違いますって。

更に「固定資産税」ってのを比べると、一般農家は「タダみたいなもん」ですから。

だから、ニュースにある「販売不振の資金ショート」って話じゃねぇと思いますヨ!
正確に言えば「設備投資過大と不採算経費積上げによる資金ショート」と考えます。
工場拡大で、新規設備資金に運転資金を上乗せして借りてた可能性が見えますから。

野菜工場の倒産_b0301101_23562853.jpg


太陽の代わりに「電気を使う」川から流れる水を使わず「水道水を浄化して使う」
タダみたいな野原の開墾ではなく「20年ローンで農地代わりの工場と設備を作る」
固定資産税と人件費を考えても、製造原価が5倍以上に膨れ上がる訳ですからね。

室内製造の「きのこ類工場」を、ゴージャスに真似したのが一番の間違いです。

我が県福島の会津若松市には「富士通工場撤退後の野菜工場」ってのがあります。
こちらの場合は「既存施設利用の野菜工場」再生型ですから採算はまずまずかと。
決して「潰れない」とは言い切れませんが、それなりに続くモノかと思いますヨ。


テクノロジーに溺れるのも良いですが「原点を振り返って事業計画を立案する」

職業柄、今般の倒産劇は「反面教師として最高の物」であった事は確かです。


野菜工場で有名な「みらい」が民事再生法申請 販売不振で資金ショート
(産経新聞 6月29日(月)18時35分配信)
【以下引用】
野菜生産ベンチャーの「みらい」(東京都中央区)が29日、東京地裁に民事再生法の適用を申請、経営破綻した。信用調査会社の帝国データバンクによると、負債は約10億9200万円。
2004年9月の設立。創業者で代表取締役の嶋村茂治氏が工場での植物栽培を企業化。いわゆる「野菜工場」の確立と、野菜の生産・販売を進めた。
「ガイアの夜明け」などのテレビ番組のほか、新聞、雑誌などで広く取り上げられた。今年3月期は売上高10億円をあげた。しかし昨年建設した2工場の費用がかさんだうえ、野菜生産が不調となり、今月、資金ショート。収支も赤字となった。
担当弁護士によると、7月1日に債権者集会を行うほかは具体的な活動は決まっていないが、スポンサー企業探しを進めていく。
【引用終了】

by yusa-ozisan | 2015-06-30 12:00 | 経済の解釈 | Comments(0)
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